相続放棄申述受理証明書の申請

相続放棄の手続きが完了すると、家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書が送られてきます。この書類は再発行されませんので大切に保管しなければなりません。

 

これに似た書類として相続放棄申述受理証明書という書類があります。これは相続放棄完了後、申請することにより発行してもらえるものです。

 

相続放棄申述受理証明書の取得に期限はありませんし、何度でも発行してもらえます。


申請の方法

相続放棄申述受理証明申請書に必要事項(申請人の住所氏名、事件番号、被相続人氏名、申述人氏名等)を記入し、裁判所に提出します。

 

相続放棄申述人本人が請求する場合は、申請書、運転免許証等の本人確認書類の写し、証明書1通につき150円分の収入印紙、返信用封筒(切手付)を管轄裁判所に提出します。

 

相続人等の利害関係人が請求する場合は、上記に加え利害関係疎明資料が必要です。相続人の場合は、一般的には被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本と申請人の戸籍謄本です。

 

相続放棄申述受理証明書の申請に先立って相続放棄・限定承認の申述の受理の有無の照会を行っている場合には、回答書の写しも添付します。


相続放棄しているか分からない場合・事件番号が分からない場合

被相続人の最後の住所地を管轄する管轄裁判所に相続放棄・限定承認の申述の有無についての照会をしてください。

 

相続人や被相続人に対する債権者等の利害関係人であれば、無料で照会できます。


相続放棄申述受理証明書が必要な場合

債権者に相続放棄をしたことを知らせるためだけであれば、相続放棄申述受理通知書の写しで足りますので、相続放棄申述受理証明書まで必要なケースは少ないと思われます。

 

その他の用途は、相続登記は金融機関の相続手続きの添付書類として相続放棄申述受理証明書を使う場合があります。

 

ただし相続登記の添付書類としては、相続放棄申述受理通知書も使えますので、相続登記をする際、必ずしも相続放棄申述受理証明書を取得しなければならないというわけではありません。