遺産分割協議書は相続人全員が署名し、実印の押印が必要になります。
しかし相続人が多数いる場合に遺産分割協議書に相続人全員に署名実印の押印をしてもらうとなると、相続人全員がそろって遺産分割協議をする場合はよいのですが、相続人がそれぞれ遠方に住んでいる場合等全員そろうのが困難な場合は郵送により遺産分割協議書を回して署名押印していくことになり、かなりの時間がかかることになり、相続手続きがなかなか進まないという可能性もあります。
このような場合、相続登記実務では遺産分割協議書を相続人ごとに作成し、相続人ごとに署名、実印の押印をしてもらうという方法も可能です。
ただ後々の遺産分割協議の紛争を予防という観点では相続人それぞれが相続人全員の署名押印がされた遺産分割協議書を持っておいた方がよいですし、遺産分割協議書の提出先によってはなぜ相続人ごとに遺産分割協議書を作っているのか突っ込まれる可能性もあると思いますので、相続人全員の署名押印がされた遺産分割協議を作成することがよいかと思います。