設立後の社会保険の手続

すべての会社は、社会保険への加入を義務づけられているので、会社を設立したら、速やかに管轄の社会保険事務所で加入手続をしなければなりません。

 

社会保険とは、国が運営している健康保険と厚生年金を指し、雇用保険と労災保険も含めて社会保険と呼ぶ場合もあります。

 

個人事業の多くは、社会保険の適用を受けていないため、国民年金と国民健康保険に加入することになりますが、法人化すると、法人は社会保険への加入が強制されているので、社員及び役員の全員が社会保険の加入をしなければなりません。

 

個人事業の場合は、原則として常時5人以上の従業員を使用しない限りは、社会保険は任意加入ですし、仮に加入した場合であっても適用されるのは従業員だけであって、事業主と事業専従者は、加入したくても社会保険に加入できません。

 

そのため事業主とその配偶者が社会保険に加入したければ、法人化しなければなりません。


保険料

健康保険と厚生年金の保険料は、会社と従業員が半分ずつ負担します。保険料の金額は、従業員の給料や通勤交通費の合計額によって決まり、会社は、従業員が負担する保険料を給料から天引きし、会社負担分とあわせて毎月月末までに国に納めなければなりません。従業員が40歳以上の場合、介護保険料についても、会社が半分を負担します。

 

国民健康保険は家族世帯に対してかかってきますが、社会保険の健康保険は、夫婦が共働きの場合、それぞれの給料に保険料がかかってくるので負担金額が増えてしまいます。

 

国民年金は、将来もらえる年金額が少ない反面、支払う保険料も厚生年金と比べ安くなっており、平成26年時点では月額1万5250円です。一方、社会保険の厚生年金は、月額の給料と通勤交通費の合計金額で支払う保険料が決まり、平成26年時点では、その保険料率は17.120%とかなり高くなっており、これを法人と個人が折半して負担します。

 

国民年金の場合は、妻が収入のない専業主婦であっても夫婦それぞれが月額1万5250円の掛金を支払わなければなりません。これに対して厚生年金の場合は、厚生年金加入者の主婦は年金を納めたものとみなされる第3号被保険者制度があり、年収130万円未満の主婦に限り、保険料の支払いが免除されるというメリットがあります。


保障の違い

【健康保険】

社会保険の健康保険も国民健康保険も医療費の負担が3割であるという点では同じですが、保険の給付に大きな差があります。

社会保険の健康保険では、従業員が病気や怪我で仕事ができなくなった場合、傷病手当金が1年半に渡って支給されます。また従業員が出産した場合には、仕事を欠勤した日数に応じて出産手当金が支給されますし、育児休業期間中の保険料の免除制度もあります。

これに対して国民健康保険では、子供が生まれた時の出産育児一時金はあるものの社会保険のような手厚い給付はありません。

【年金】

厚生年金は、国民年金より保険料は高くなりますが、保険料が高い分だけ、将来受給できる年金は国民年金よりかなり多くなります。国民年金の給付額は加入期間にもよりますが、年間60万円から70万円程度です。これに対して厚生年金の給付額は、現在の受給者の例でいうと月20から30万円程度支給されています。