直接移転取引(以前の中間省略登記に代わる手法)

名古屋の中間省略登記・直接移転取引

名古屋の中間省略登記・直接移転取引の相談風景

直接移転取引(第三者のためにする売買契約)とは不動産登記法改正により使えなくなってしまった中間省略登記に代わる流通税非課税の手段です。

 

直接移転売買・直接移転登記といったりもします。

 

A→B→Cと順次不動産の売買契約が行われた場合、旧不動産登記法上は登記原因証明情報を提出する必要が無く、申請書副本を提出すればよかったので、登録免許税を節約するために登記に関してはAからCに直接所有権を移転させるということがされていました。これが従前の中間省略登記です。

 

しかし現行不動産登記法では登記原因証明情報を提出する必要があるため、権利変動の過程を忠実に登記簿に反映させる必要があるため、所有権がA→B→Cに移った場合、AからCに直接所有権を移転させることはできません。

 

そこで従前の中間省略登記に代わる流通税非課税の手段として考えられたのが直接移転取引(第三者のためにする売買契約)です。これは売買契約がA→B→Cの順番でされたとしても、所有権はAからCに直接移転させるようにすることによって登記においてもAからCに直接移転させることを可能にするものです。これは第3者のためにする契約を使うことによって可能になり、この手法は不動産の流動化と土地の有効利用の促進に貢献するとして平成18年に政府が承認しています。


直接移転取引のメリット

・登録免許税や不動産取得税を削減できる。

直接移転取引(第三者のためにする売買契約)の一番のメリットです。旧中間省略登記では登録免許税のみの削減であったが、直接移転取引は、所有権を中間者が取得することはないから登録免許税のみならず、不動産取得税も削減できます。

 

例えば固定資産税評価額が5000万円の宅地を新中間省略登記の手法により所有権を直接移転させた場合、登録免許税が75万円、不動産取得税が75万円、合計150万円を削減できます。


直接移転取引の使用場面

・不動産の買取からの転売

不動産会社からすると仲介手数料だけだと物件の価格の3%+6万円という上限がありますが、自ら不動産を買って転売すれば、利益に上限がないため転売により大きな収益が得られる可能性があります。

・売主の瑕疵担保責任の回避

宅建業者である中間者を介入させることにより、最初の売主は瑕疵担保責任を回避できます。

・会社の遊休土地の活用

会社の遊休土地をグループ会社であるデベロッパーに売却し、この土地上に建てて分譲する際に、この手法を活用できます。

・直接取引の回避

AとCが直接取引をしたくない場合、中間者Bを入れることにより直接取引を回避することができます。例えばCがA所有の不動産を購入したいが、取引実績がないためAとは取引できない時に取引実績のあるBに間に入ってもらう場合があります。またAがCには売却したくないが、Bには売却してもいいという場合があり、この場合まずAからBへの売却を経由してBからCへ売却することが考えられます。

・取りまとめによる売却

取りまとめ業者が、複数の土地をまとめてデベロッパー等に売却する場合、この手法を使うことが考えられます。


直接移転取引をする際の売買契約書の注意点

直接移転取引(第三者のためにする売買契約)の手法を使う際、通常の売買契約書には存在しない下記のような規定を定める必要があります。

 

【最初の売買契約】

・第三者のための契約

・所有権留保

・受益の意思表示の受領委託

・買主の移転債務の履行引受

 

【次の売買契約】

・第三者の弁済に反対の意思表示をしていない確認規定

 

※直接移転取引をお考えの場合、売買契約の時点でそのための対応をしておかなければなりませんので注意してください。

ただし売買契約後でも、決済前であれば、契約内容を変更することにより、直接移転取引の手法を使うことができます。


直接移転取引を安全にする方法

直接移転取引(第三者のためにする売買契約)の手法を使うときは、直接移転取引用の売買契約書を作成します。司法書士が作成するか、少なくても司法書士が売買契約書のチェックをします。

 

司法書士が手続きに関わる場合は、当事者に対し直接移転取引の手法を使うことの説明及び意思確認をします。

 

決済に関しては、A→BとB→Cの決済を同時にした方が安全です。この方法をとれば中間者Bが自己資金を用意しなくてもCから受け取った売買代金でAに支払うことができます。

 

仮にA→BB→Cの決済を別々の日に行うと、Bが売買代金をAに支払ったにも関わらず、最終的に何らかの理由でAの協力が得られず、B又はCに所有権を移転できないというリスクがあったり、Cへ所有権移転する前に差押えと登記や担保権設定の登記がされるリスクがあります。そのため別々の日に決済をする場合は、根抵当権設定の仮登記等の保全措置を検討する必要があります


直接移転取引の同時決済の流れ(一例)

AとB、BとCがそれぞれ売買契約し、所有権と登記はAからCに直接移転する場合


1.まずAB間の決済を進める。ABの本人確認、意思確認、必要書類の確認をする。

  抵当権の抹消が必要な場合は事前に書類の確認をしておく。

  

2.次にBC間の決済を進める。(AとCが顔見知りでない限り別室で行います。)

  Cの本人確認、意思確認、必要書類の確認をする。

  

3.本人確認、意思確認、必要書類の確認ができたら司法書士の合図により融資の実行。

  融資がなければCがBに売買代金を支払ってもらいます。

  

4.Bが売買代金を受け取ったら、さらにBはAに売買代金を支払います。

  

5.司法書士は着金確認ができたら、AからCへの所有権移転の登記申請を行います。


直接移転取引Q&A

売買契約は三者契約である必要があるのか?

決済は同時決済が安全ですが、売買契約に関しては三者契約である必要はありません。ABとBCの売買契約は別個独立のものですので、契約者でない者に売買代金契約内容が知られてしまうことはありません。ただしCが取引の安全のためにAB間の売買契約書を確認したいということはありえます。この場合は売買代金等を隠したコピーを渡せば問題ないと思います。

通常の売買契約締結後でも直接移転取引が可能か?

通常の売買契約締結後であっても、決済前であれば、売買契約の変更をすることにより、直接移転取引を行うことが可能です。

決済してしまった場合は、所有権がすでに移転してしまっているので、直接移転取引を行うことができません。

直接移転取引は宅地建物取引業法に違反していないか?

宅地建物取引業法は宅建業者が自己が所有していない宅地建物について自ら売主となる売買契約を締結することを禁じています(宅建業法33条の2第1号)。そのため直接移転取引が宅地建物取引業法違反ではないかと疑問になります。

しかし例外規定が定められており、【当該宅地又は建物について、当該宅地建物取引業者が買主となる売買契約その他の契約であって当該宅地又は建物の所有権を当該宅地建物取引業者が指定する者(当該宅地建物取引業者を含む場合に限る。)に移転することを約するものを事前に締結しているとき】は宅地建物取引業法違反にはなりません。

最初の所有者や最終的な取得者に直接移転取引をすることを隠して直接移転取引の手続きをすることは可能か?

不可能です。不動産の売買契約書に直接移転取引をするための規定を定めておく必要がありますので、契約当事者に内緒で直接移転取引を進めることはできません。契約当事者全員が所有権をAからCに直接移転させるという認識を必要です。


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