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相続登記の前提として被相続人の住所変更の登記が必要か?

本日は日曜日ですが、相談の予約を頂いていたので、相続に関する相談と抵当権に関する相談をさせていただきました。


最近はたまたま仕事が重なったため、なかなか忙しくてブログの更新ができていませんが、久しぶりにブログの更新をします。


最近ご依頼いただいた相続登記の論点です。被相続人の登記簿上の住所と死亡時の住所が異なる場合、相続による所有権移転の前提として、被相続人の住所変更の登記が必要かどうか?


これに対する答えは先例があります。被相続人の登記簿上の住所と死亡時の住所が異なる場合であっても、相続による所有権移転登記の前提として、被相続人の住所変更の登記は必要ありません(明治33年3月7日260号先例)。


ただし相続登記申請の際、被相続人の住所の変更を証する書面を添付書類として提出する必要はあります。


売買や贈与による所有権移転登記の前提として、義務者の登記簿上の住所と現在の住所が異なる場合、住所変更登記が必要なのと結論が逆になるので注意が必要です。相続のような単独申請か売買のような共同申請かで変わってきます。


これは実務上でも、司法書士試験でも重要な論点ですね。


司法書士 佐藤賢